通関士になる方法や通関士の仕事を説明しています

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通関士の基礎知識

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通関とは

日常において、そうそう耳にする機会はないと思われる「通関士」という言葉。この特殊な職業について理解を深めてもらうためには、まず「通関」について知ってもらう必要があります。海外旅行に行ったことのある人であれば、誰でも経験する税関検査。これは、物品の輸出入を行う際に、税金を支払って税関から輸出入の許可を得るための一連のシステムです。もちろん個人だけに適用されるものではなく、企業や団体なども物品の輸出入には同様の手続きを行う必要があり、また、国によっては厳しく規制されるものなどもあるので、海外旅行の際は多少の予備知識が必要とされます。たとえばカナダでは酒類が、オーストラリアでは魚介類などが、輸出入の規制対象となっています。また、近年におけるテロの増加やその手口の多様性から、審査や検査の基準もより改められ、どこの国においても厳戒なシステムを導入し始めています。

通関士とは

輸出入に伴って必要とされる通関手続きにおき、その手続きの手助けをしてくれ、輸出入者を代行してその申請を行ってくれる人。それが、「通関士」です。実はこの通関士、これは財務省管轄の国家資格であり、輸出入者本人を除いては、この資格を有していなければその申告を行うことができません。つまり実質的に、各書類の審査を行いそれに押印するのは、この通関士なのです。

国際物流のプロである通関士達の手によって、各国々の輸出入が管理されています。日本においては麻薬や銃などの流入を押さえたり、また、物品貨物に必要な税金の徴収をスムーズに行ったりと、まさに国際社会の第一線で活躍する、非常に責任重大かつ、決して欠かすことのできない重要な職業だと言えます。

通関士がなぜ必要か

通関業法によって、通関業者各営業所には、専任の通関士を置くことが義務付けられています。もしも、この通関士がいなかったら、一体どうなるのでしょう?税関検査には警備員や警察が立ち会う事もありますが、彼らの仕事はあくまで「人間を対象に、危険を未然に防ぐ、またはそれを防止する」ことにあります。その点、通関士は「貨物」を対象とします。

【通関士とは】でも触れたように、麻薬や銃、その他の危険物や違法薬物などの輸出入を防ぐために、多くの審査や検査と、書類の作成手続きを行います。国家資格を必要とするインテリ業務のような印象を抱くかもしれませんが、国際貨物には危険がいっぱい。毒物や爆発物を国内へと持ち込ませない、国外へと持ち出させないために、彼らは貨物検査に立ち会わなければならないのです。まさに危険と隣り合わせな、勇気が必要とされる職業ですね。国民の安全な生活を守るために、非常に意義ある仕事をしてくれているというわけです。

NACCSについて

さて、そんな通関士達の多忙な業務を手伝ってくれる、画期的なシステムが導入されました。通常NACCSと呼ばれるコンピューターシステムです。一体どのようなシステムかというと、この通関情報処理システムを利用して通関手続きの能率化を図るというもので、実際年々増加していく国際貨物に対する必要な通関処理を行うのに、このシステムは非常に有用であり、役に立っています。

税関や銀行、それらに関連した会社では既にこのシステムが導入されており、それによって通関士の資格試験内容も大幅に変更されました。このNACCSには航空貨物を管理する航空システムと、海上貨物を扱う海上システムの二種類があり、その仕組みはというと、通信回線を用いて各種必要手続きをオンラインで処理、それをホストコンピューターが統括するというものです。通関業界でもIT化が進み、通関士には新たなスキルが求められるようになっているわけですね。

通関業法と通関業者

通関業者のほとんどは、航空、または海上の運送業者や、倉庫会社などが兼務しており、通関を専門で扱っている会社はほとんどありません。多くの通関業者は、運送、貨物関係に関連した会社に内包された、一つの機関として機能しています。しかし、それらを兼務するにあたり、こと、通関士を目指すに当たっては、通関業法、つまり、法律にも精通する必要があります。

私達は普段、旅行や物品の輸出入の際には、簡単な手続き一つですべてを済ませることができますが、それらは運送会社や航空会社と、通関業者が提携したスムーズな業務遂行のお陰だと言えます。そして通関を専門に扱う通関士という専門家がいてこそ、初めて私達の旅行や物品の輸出入が実現するわけです。

通関業の歴史

最近では、国境の壁が薄くなるにつれてこの通関士という職業が少しずつ注目を浴びてきています。国際社会の最先端で活躍する職業ですから、人気が出るのも当然かも知れませんね。しかしこの通関業界は、日本においても古くから活気を帯びていた業界の一つであり、かのペリーが来航した際にも、税関の記録にそれが残されています。

日本が鎖国を続け、1854年に北海道は函館の港に設けられた「運上所」が税関の前身と言われており、1872年の11月28日、「運上所」から「税関」へと改められ、ここから正式に発足しました。それからというもの、各税関は日本の歴史とともに歩み続けてきたのです。この11月28日の日は「税関記念日」とされており、税関誕生の歴史をこれらに垣間見ることができます。日本には主に大きく九箇所の税関がありますが、そのほとんどが1850〜1860年代に設立されたもので、非常に歴史ある業界と言えます。

通関士になるためには

さて、通関士というこの国家資格、この資格を得るためには、通関士としての多くの知識を学ばなければなりません。当然プロフェッショナルとしてのスキルも求められます。また、最近の通関士人気が上昇ラインを描くにつれ、競争率も激しくなっており、元来の試験内容のレベルの高さも相まって、その合格率は毎年十パーセント程度だと言われます。しかし、その試験を受けるために必要な受験資格はありません。誰にでも試験を受けることができます。

ただし、特定の通関業者に勤務する際には、税関長の認定というものが必要であり、これには最低限の条件を満たしている必要があります。その内容は「通関士試験合格者であること」「成年被後見人、被保佐人に該当しないこと」「復権を得ていない破産者でないこと」「禁錮刑以上の執行を受け、それから三年を経過していない者であること」といったものです。これらに該当しない場合、今から通関士を目指して、国家資格を取るために勉強を始めてみるのもいいかも知れませんね。