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通関士の仕事内容
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通関士の主な仕事その1
いよいよここからは、通関士の主な仕事内容について具体的に触れていきましょう。ここまでくれば、通関士が輸出入者の必要手続き代理人のような存在であることが分かってもらえたかと思います。実際のところ、業務のほとんどはこの代理手続きにあると言っても過言ではないでしょう。私達一般の人間には分からないような専門的なことを、私達の代わりに行ってくれる、まさに影の役者です。そういった意味では、通関士も医者や弁護士などと同様、専門的な分野に特化したプロフェッショナルということが言えますね。
では、その代理手続きとは一体どういったものなのかというと、いわゆる税関法や関税に基づいた法令にのっとり、必要な申請、申告を行い、それらについての承認や許可を得るまでの、一連の作業を言います。これらには当然専門的な知識が要され、また、各システムや作業の流れについて把握する必要もあるので、通関士という職業がとても重要な仕事なのだということが、よく分かります。
通関士の主な仕事その2
国によっても定義や規律が若干異なり、場合によっては貨物の輸出、輸入において、税関長から何らかの処分を申し渡される場合があります。その処分に対して、輸出入者がそれを違法であると考えた場合や、それが不当なものであると感じた場合、通関士を通して税関長へと異議を申し立てたり、財務大臣への審査請求を依頼主に代わって行ってくれたりします。つまり、税関長が裁判官であるなら、通関士は私達にとっての弁護士にあたるわけですね。
この「不服の申し立て」も、通関士にとって、また私達にとっても、重要な通関業者の仕事であり、不当な処分を申し渡された場合は、通関士が私達の力になってくれます。これは、その処分を知った翌日から一ヶ月以内に行うことができますが、もちろん、面倒な手続きを避けて、その処分を甘受するのであれば、それでも結構です。ですが、いざという時は、迷わず通関士を通し、不服の申し立てを代理してもらいましょう。
通関士の主な仕事その3
さて、不服の申し立てを行う際、通関士はそのウマを記した書類を作成しなければなりません。また、税関官署に対して、その意志の主張や陳述をも代行してくれます。これらの仕事は、記名押印できる通関士の重要な仕事の一つです。書類作成にあたり、通関士は輸出入者の異議の申し立てを書面にする必要があります。
通関士は、主張、陳述などにおける業務の遂行について学ばなければなりませんし、また、その書類を作成するための処理能力を養う必要もあります。輸出入者の権利、延いては国民や旅行者の権利を守るために尽力し、それに伴う必要な手続きをすべて代行してくれる通関士は、まさに「国際ステーションの弁護士」と呼ぶことができるでしょう。
通関士の主な仕事その4
通関士の仕事には、書類の作成が大きく関わってきます。物品、貨物の輸出を行う際も、逆に輸入を行う際も、通関士は書類を通してそれを申告しなければなりません。一体それらの書類には、どういったようなものがあるのでしょうか。
まず、輸出、輸入に関しては、それぞれインボイスといわれる書類を作成します。このインボイスにもまた「コマーシャルインボイス」と「オフィシャルインボイス」との二種類があり、単に「インボイス」と言う場合は、主に「コマーシャルインボイス」を指すのが普通です。これらは貨物の品名や数量、価格などを記録するための書類で、輸出入の申告などはこのインボイスをベースに処理されます。
また、貨物の品量が多い場合は、パッキングリストと呼ばれる梱包明細書も作成しなければなりません。品量が少ない場合はインボイスで兼用することもありますが、これらの書類作成が通関士の仕事の中でももっとも主要的であり、また、もっとも重要なものであると言えます。
通関士の主な仕事その5
通関士の扱う書類は、もちろんインボイスやパッキングリストだけではありません。輸出入の際には後に税関からの許可証としての役割を担う輸出申告書、輸入申告書をそれぞれ作成しなければなりませんし、ビルオブラディング、通称B/Lと呼ばれる、運送人が発行する船荷証券を控えて管理しなければなりません。また、運賃明細書や保険明細書の管理も行わなければなりませんし、加えて関税関係法以外の法令で、何らかの規制がなされているものを扱う場合は、他法令の許可や承認、条件の具備などを証明する証明書も作成しなければなりません。
不服申し立てを行う際は、そのための書類を作成しなければなりませんし、その他、申告にあたり必要に応じた書類をその度に作成して用意をしなければならないのです。目の回るようなこれらの業務は、やはり私達一般人にはとても無理ですよね。ここに通関士の必要性を大きく垣間見ることができます。
通関士の主な仕事その6
さて、単純に「輸出入」とは言っても、厳格な管理下のもとで義務付けられた作業の流れがあります。それについて順番にお話しましょう。まず「輸出貿易業務」についてですが、輸出される内国貨物は一度、保税地域という場所へ搬入されます。ここで輸出者は輸出申告を行うのですが、その際に通関業者、つまり通関士が、輸出車の委任を受けて、輸出の申告および各必要手続きを行うのです。そうして輸出許可を得てからようやくはじめて、輸出貨物を国外へ向けて輸送できるわけです。この一連の輸出業務だけで、輸出者、輸入者、通関業者、諸官庁、海貨業者などの輸送業者、税関など、多くの人達が関わっているのです。また、前項でも述べたように、ここで作成、管理される書類は各申請、承認書や、B/Lなどの各案内書や通知書、承認書などといった、多くの書類が必要とされます。
通関士の主な仕事その7
次は輸入貿易業務についてお話しましょう。この場合も輸出業務と同じく、貨物は一度保税地域へと搬入されて、そこで各種必要な手続きを行います。これらの業務を行うのはもちろん通関業者であり、原則的には輸出業務と同じものです。通関業者は必要に応じて保税運送を請け負う場合もあり、また、デバンニング、つまり、コンテナから貨物を取り出す作業を行う場合もあります。
ちなみに、このデバンニングと逆に、貨物をコンテナへ詰め込む作業をバンニングといいます。貨物の輸入の場合、輸入者あてにアライバルノーティス、通称A/Nと呼ばれる到着案内書が発行されますが、通関士はこれらの書類をここで管理したり、輸出の際と同様、各種必要書類を作成しまとめあげなければなりません。単純に「輸出入」とは言っても、裏ではこれだけ大掛かりな動きがあるということが、よくわかりますね。
通関士が活躍する場
ここまで読んでもらってわかるように、物品、貨物の輸出入の際は、通関士という専門家が活躍しています。私達個人の海外旅行などでも微妙に関わってくる問題ではありますが、通関士達がもっとも活躍する場はやはり、国際流通のメッカでもある運送会社や倉庫会社、また、メーカーや流通会社といった場所が多く、流通経路の確立されたシーンにおいては、陸上、港湾、海上、航空業界を問わず、広く活躍しています。
また、運送会社や旅行代理店の貨物部門などが通関業者を兼業しているケースがもっとも多いので、その知名度とは裏腹に、通関士という職業は私達にとってとても身近な職種であると言えます。輸入品を扱うデパートやスーパーなどの場合も、メーカー担当者が通関士の資格を持っていれば、通関業者との業務依頼を滞りなく行うことができるので、通関士が活躍できる貴重な場と言えるでしょう。